百日咳

 最初はかぜのような症状で始まるため、普通のかぜと区別がつきませんが、次第に咳がひどくなってきます。一旦咳が始まるとしばらく咳が止まらなくなり、 真っ赤な顔をして激しく咳き込み、息を吸い込む時に「ヒュー」と笛を吹いたような音(レプリーゼと呼びます)が聞こえるのが特徴です。咳の出始めから 1−2週間頃が最もひどく、3−4週目頃になると少しずつ改善してきます。名前の通り咳がとても長く続き、治るまでにかなりの時間を要します。生後6ヶ月 未満の赤ちゃんでは咳のために息が出来なくなって、入院が必要となる時があります。また、小さな赤ちゃんは重症になり易く、肺炎やけいれん、脳症などを合 併するなどして、入院が必要となることがあります。感染する力の強い病気ですが、三種混合ワクチンで予防することが出来ます。何よりも予防が大切です。
治療としては百日咳菌に有効な抗菌剤と咳止めを使います。。
部屋を快適な温度に保ち、湿度を少し高めにしましょう。冷たすぎるものや熱すぎるもの、酸味の強いもの、粉っぽいものなど喉を刺激し易い食事は避けましょ う。咳き込んでよく吐きますので1回量は少なくし、回数を多くして消化の良いものをあげましょう。咳が軽くなって、機嫌や食欲が普段どおりに戻れば入浴は 差し支えありません。
咳き込みが激しく、息が止まりそうになる時やけいれんを起こした時、チアノーゼ(顔色や唇、手足の先の色が悪くなる)がみられる時は早目に小児科専門医を受診しましょう。また、咳で何度も吐いて元気がない時や熱が出てきた時も受診して下さい。
百日咳特有の咳が消えるまで(医師の許可が出るまで)、保育所や幼稚園、学校などは休ませて下さい。