伝染性紅斑(りんご病)

 伝染性紅斑は両方の頬がりんごのように赤くなるのが特徴で、俗に「りんご病」と呼ばれ、ウイルスによって起こる病気です。時にほっぺがピリピリすると訴 える子もいます。腕や太ももにも斑点のような発疹が出て、次第に周りを赤く縁取るようになり、まだら模様となったりレース状になります。これらの発疹は1 週間前後で消えますが、一旦消えても入浴や運動した時に再び現われる事があります。健康なお子さんがかかった場合、ほとんど何事もなく自然に治ります。成 人の場合、関節痛や頭痛等を訴えることがあります。
  自然に治る病気ですので、特別な治療は必要ありません。痒みが強い時には痒み止めを使うことがあります。特に生活には制限がありませんが、過激な運動は避 け疲れないようにしたほうが良いでしょう。お風呂や運動で体が温まると一旦軽くなった発疹が再度出現し易くなり、痒くなるので気を付けましょう。
  診断時(発疹が出た時)には感染力がないと考えられていますので、休園・休学する必要はありません。
  発熱や元気がなくグッタリするようであれば早めに受診しましょう。溶血性貧血の患者さんがかかると重症の貧血発作を起こすことがありますので、主治医に相 談して下さい。また、妊婦さんが感染すると胎児に重症の貧血を起こし(胎児水腫)、流産することがありますので、産科の先生に診てもらいましょう。