突発性発疹

 4−5ヶ月から1歳過ぎの赤ちゃんが突然高い熱を出し、3−4日後に熱が下がるとともに発疹が現れるウイルスの病気です。他にこれといった症状がなく、 高い熱の割には全身状態が比較的良い事が特徴ですが、下痢を起こしたり、大泉門が張ったり、リンパ節が脹れることがあります。発疹は数日で消えます。
  予後は良好なため、対症療法のみで経過を観察します。特に予防が問題になることはありません。熱が高く機嫌が悪い時には熱冷ましを使いますが、6ヶ月未満 の赤ちゃんには奨められません。高い熱が続きますが、熱だけで頭がおかしくなることはありませんので、慌てずに熱のある間は赤ちゃんが過ごし易いようにし てあげて下さい。服の着せ過ぎや布団の掛け過ぎに注意し、嫌がらなければ氷枕で冷やすのも良いでしょう。熱が続きますので、水分は十分にあげましょう。下 痢がなければ消化の良いものをいつもの様に食べさせて下さい。高い熱や元気がない時は温かいタオルで体をきれいに拭いて清潔にし、入浴を避けて下さい。熱 がなければ発疹が出ていても入浴してもかまいません。
  多くはないですが、高熱でぐったりし、水分が摂れないことがあり、脱水症状を起こした場合には点滴が必要となります。熱の出始めに熱性けいれんを起こすこ とがあります。また、一部は単なる熱性けいれんではなく髄膜炎を起こしていることがあるため注意が必要です.稀に脳炎や脳症、劇症肝炎、血小板減少性紫斑 病などの重症の合併症を起こすことがありますので、グッタリと元気がない時やけいれん、青あざが見られるときや、声をかけてもボンヤリとしている時は早め に受診しましょう。